築100年以上の古民家をリフォームしました

住まい

大正時代の古民家をリフォーム

前回、空き家再活用のおすすめについて記事を投稿しました。
今回は、私が実際に行った古民家リフォームについてご紹介したいと思います。

古民家リフォームに興味のある方のご参考になれば幸いです。

リフォームをした古民家について

まず、この古民家について前置きです。
大正15年頃に建てられた平屋の母屋部分(約70平米)と、昭和40年に増築された2階建ての増築部分(約90平米)。母屋部分は亡くなった祖父が子供の頃に移築して建てられた家なのだとか。増築部分は大工をしていた親戚が建てた家です。
父が亡くなり母が一人、この家に住んでいたのですが、父が他界した次の年、この地域で震度5強の地震が発生しました。この地域は地震があまり起きない地域なのですが、、、地震が全く起きない地域というのは日本にはないのですね。。

この地震により、2階建て増築部分の屋根瓦が崩落(;´Д`A
屋根は直ぐにブルーシートで保護したのですが、あいにく、梅雨シーズンということもあり、連日の雨で1階部分まで雨漏りが広がってしまいました。

母屋部分は瓦からスレートへ屋根交換をしていたので、雨漏りの被害はなかったのですが、建物が傾いてしまいました~_~;

老朽化も進んでいたため、全て取り壊しの方向で話しが進んでいたのですが、、、、。
この母屋は、大正時代に建てられた際に移築されてきた、ということ。
大正時代の移築ということは、この家を構成している木材は明治、もしかしたら江戸時代のものかもしれない、、、。

移築は、昔住居を建てる際によく使われていた方法です。解体した住居の木材を再利用して、別の場所に家を立てる方法です。昔は住居を建てる時、地域の人たちがボランティアで家づくりに参加して家を建ていたそうです。”結”とよばれる地域扶助の精神だそうです。
この家が”結”で建てられたかどうかはわかりませんが、大正時代に移築されたということは、この家を構成している木材は100年以上は経過しています。

木材は時間が経過するほどその強度を増していく、と習いました。
建築資材としては、100年経過している木材の強度が最も高いそうです。

田の字型の4部屋、約70平米。けっして立派な古民家ではありません。
残しておいたところで、将来どうするんだ、と言われましたが、、、、、

100年以上経過した木材を解体することが、もったいないと言いますか、、、壊すことは一瞬ですが、100年以上の時の重みをかんじまして、これは壊さないで残しておきたい!
と私が言いはじめまして、、、。

結局、2階建て部分は解体、母屋は私がリフォームをすることとなりました(^^;;

2階部分の解体中。
今思えば、、、この2階建て部分も築50年以上経過しており、十分な古民家でした。。

解体せずに、、この材料も再活用できたかもしれない、
と今更ですが、、、思っています(~_~;)

古民家リフォームの計画

◾️母屋の部分、田の字型の和室4部屋のうち、2部屋はキッチンとリビングダイニングへリフォーム。床は畳からフローリンングへ変更です。

◾️2階建ての住居にあった水廻り箇所と玄関部分は新築となりました。

◾️母屋の建物は在来工法ではなく伝統工法で建てられた建物です。
伝統構法で建てらた家屋は、免震構造の建物で、地震に対する剛性は弱いですが、揺れを柔軟に逃す構造です。

母屋は地震で建物が傾いてしまいました。
この傾きは大工さんがロープで引っ張って真っ直ぐに直してくれました!!
伝統構法って、こんなこともできるのですね!びっくりでした(((o(*゚▽゚*)o)))
材料はまったく問題なく使えるとのこと。100年の古民家の可能性に感動した出来事でした。
そして、伝統構法では筋交いといった斜材は入っていないので、今回のリフォームでは筋交いを入れて耐震性も確保しました。

基礎の補強、床組の補修、外壁面には断熱材を入れました。
木造軸組の良い点ですが、外壁面に窓を新しく造ることができます。今回はキッチンの前に新しく窓をつくりました。

ほんとうは、天井材を落として梁を見せるリフォームとしたかったのですが、、、
なにせ冬は日本海からの風が吹き荒れる寒い地域なので、天井材はそのままにしておきました。
杉板天井の黒塗装仕上げも気に入ってますし。

古民家リフォーム完成

完成直後です。フローリングは松の無垢材にしました。
古民家は部屋の中が暗いので、床は明るめの色としました。
面積の広い部屋ならば、古民家とダークな色のフローリングもかっこいいですね!(=^▽^)

新築部分は明るくしたかったので、壁は白で統一です!
テーブルはシナベニヤにオスモのクリア塗装でIKEAの脚をつけて、コスト削減!!(・∀・)





玄関収納は造らずに、アンティークの収納をヤフオクで数千円で購入です!!






それにしても、いい感じで落ち着く家になりました。
古い木材って、良いなぁぁぁ、と改めて実感しています。

TONのアンティークチェアが、古民家にぴったりだなと思っていたら、コンランショップでセールをしていました!! やったぁ(((o(*゚▽゚*)o)))
数ヶ月後に帰省したら、床はマットが敷かれ、テーブルには昭和テイストのテーブルクロスがかかっていましたwww

外装材は以前からずっと使いたかった焼杉の素焼き仕上げを採用しました。
焼杉は磨き仕上げのものと、表面を焼きっぱなしのままの素焼き仕上げのものがあります。
私の地元では焼杉の外装材を使用している民家が多いのですが、ほとんどが磨き仕上げの焼杉でして、素焼きの焼きっぱなし仕上げのものを採用しているお宅はほとんどみかけません。

素焼きの焼杉のメリットですが、表面が炭化したままなので、耐久性が高く、断熱効果も高いとのこと。シロアリ等の虫もつきにくいそうです。そして、何と言ってもこの風合いといいますか、磨き仕上げのものは時間が経過すると色がグレーへ変色してしまします。この素焼き仕上げのものは、ある程度この黒さが保たれるそうです。

素焼きの焼杉のデメリットは、施工が大変なことです。大工さんが顔が真っ黒になって作業されたそうで、、、^_^; 
また、素焼きのままですので、表面のすすが飛び散って、施工後しばらくは家の中に黒いすすが入ってきます。手で触ると黒くなるので、小さいお子さんがいる場合は検討された方がいいかもしれません。

古民家のリフォームをして思ったこと

このリフォーム工事をしたのは2019年です。当時の私は、100年以上経過した木材を使用した建物を壊したくない、という思いでした。
今、振り返ってみると、古民家を解体せずに再活用するということは、環境にとっても優しいことなのだとつくづく思います。

私は普段リフォームの仕事をしていますが、解体により出るゴミの量を考えると、今あるものを、使えるものは最大限に活かすようにリフォームをする考えが必要なのだとかんじました。
使えるものはメンテナンスをして使い続けること、住宅にも持続可能性を求めることが、地球にとって優しい住宅なのだとということを学びました。

スクラップアンドビルドで、建て替えられることが前提で建てられる住宅が、街には溢れています。
コストを抑えて家を建てることができますが、一代で終わってしまう住宅です。
私達が一生涯のうちでもっともお金をかける住宅が、使い捨て商品のように消費されていることが、残念でなりません。

戦時中に戦火を免れたこともあり、地方の田舎ほど伝統工法で建てられた古民家が多く残っています。人里離れた山奥に残っている古民家も多いと思います。その土地で、次の世代へ引き継がれていかれればよいのですが、不便ということで解体されるのならば、解体した材料を移築して再活用できるような方法が、これから広まってくれればいいな、と思います(=^x^=)


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